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あすとながまち心身クリニック 院長

宮城県仙台市出身。
宮城県仙台第二高等学校を経て、2010年に秋田大学医学部医学科を卒業。
仙台医療センターで初期研修を行った後、東北大学精神科に入局し、東北地方の精神科専門病院で急性期病棟、スーパー救急、地域精神医療に携わってきました。
精神保健指定医・精神科専門医を取得後、宮城県内の精神科単科病院では診療部長として臨床とチーム医療に従事し、2025年6月より、あすとながまち心身クリニック院長に就任しました。
私が精神科医になった理由は、最初から明確な使命感があったからではありません。
研修医時代、精神科病棟で出会った患者さま、ご家族、そして精神疾患に対する偏見の現実に触れ、「自分は精神科患者さんの味方側に立ちたい」と考えるようになりました。
症状そのものの苦しさだけでなく、薬の副作用、周囲の理解のなさ、働き方や生活の変化など、精神疾患は人の人生全体に影響します。
だからこそ、診断名だけではなく、その方がどのように生きてきて、今どこでつまずいているのかを丁寧に見ていく医療を大切にしています。
診療で目指しているのは、単に症状を消すことではありません。
薬が必要なときには標準的な薬物療法を適切に使い、同時に、患者さまが自分自身の状態を理解し、日常の中で自分を扱う力を取り戻していくことを重視しています。
うつ病、不安症、双極症、ADHD・ASDなどの神経発達症、統合失調症、ストレス関連疾患など、病名は異なっても、その方が「もう一度、自分の人生を自分で動かせる」感覚を取り戻すことが治療の大切な目標だと考えています。
東日本大震災後の東北で精神科医療に関わり、地域に暮らす方々の見えにくい心の傷にも向き合ってきました。
また、2017年から2018年にかけて14か月の世界一周の旅を経験し、文化や価値観の違い、人が回復していくための居場所の大切さについて考えるようになりました。
臨床のかたわら、2020年3月からkagshun名義でVoicy「精神科医のココロに効くラジオ」を毎日配信し、精神医学・心理学・脳科学・AIとメンタルヘルスなどを、生活の中で使える言葉に翻訳して届けています。
著書に『精神科医kagshunが教える つらさを手放す方法 幸せになる超ライフハック』(KADOKAWA、2022年)があります。
Voicyや各種講演では、精神疾患についての偏見を減らし、誰もが自分や身近な人の不調を早めに理解できる社会をつくることを目指して発信しています。
ホームページをご覧いただき、ありがとうございます。あすとながまち心身クリニック院長の加賀谷隼輔です。
はじめて精神科や心療内科を受診しようとするとき、多くの方が、予約の前に何度も立ち止まります。
「この程度で相談していいのだろうか」「自分の弱さだと言われないだろうか」「薬を飲むことになったらどうしよう」「家族や職場に知られないだろうか」。その一つひとつの不安は、とても自然なものです。
私は、精神科医療を「誰かの人生を取り戻すための医療」だと考えています。
精神科の症状は、気分、睡眠、体調、仕事、家族関係、自分への見方まで、生活のあらゆる部分に入り込みます。だから診察では、病名を早く決めることだけを目的にせず、どの症状が、どの生活の場面で、どのようにその人の自由を奪っているのかを丁寧に整理することから始めます。
私自身、精神科医として歩み始めたきっかけは、研修医時代に出会った患者さまとの関わりでした。
精神疾患のために未来を狭められ、偏見や誤解の中で苦しむ方々の姿を見て、精神科患者さんの味方側に立ちたいと思うようになりました。その思いは今も変わっていません。症状の背景にある人生の文脈を尊重しながら、医学的に必要な診断と治療を、できるだけ分かりやすい言葉で一緒に考えていくことを大切にしています。
治療では、薬物療法、心理教育、認知行動療法的な考え方、生活リズムの調整、職場・学校・家族との関係調整、必要に応じた心理検査や外部機関との連携を組み合わせます。薬は、必要なときには大切な道具です。
一方で、薬だけで人生全体が整うわけではありません。
患者さまが自分の状態を理解し、再発のサインに気づき、自分を責めすぎず、少しずつ日常を立て直していく力を取り戻すことを、当院では大切な治療目標にしています。
あすとながまち心身クリニックは、地域の中で、精神科医療への入口を少しでも低くする場所でありたいと考えています。東北の地で臨床を続ける中で、震災後の心の傷、働く世代の限界、子育てや介護の負担、発達特性による生きづらさなど、さまざまな「言葉になりにくい困りごと」に出会ってきました。診察室は、それを初めて言葉にする場所であってよいと思っています。
受診の目安は、症状の名前ではなく、日常が以前のように回らなくなってきたかどうかです。
眠れない、気力が出ない、人と会うのがつらい、仕事や学校に行けない、家族に強く当たってしまう、自分を責める時間が増えている、理由ははっきりしないけれど限界が近い気がする。そうした変化があるなら、相談する理由として十分です。
私はVoicyや書籍などの発信でも、医学的な知識を、生活の中で使える言葉に翻訳することを意識してきました。
このホームページのコンテンツも同じ思いで整えています。
受診前に読むことで、少しでも不安が減り、自分の状態を整理する手がかりになれば幸いです。
ここに来ればすべてが一瞬で解決する、とお約束することはできません。
しかし、ひとりで抱え込んでいたものを一緒に言葉にし、次の一歩を考える場所にはなれると思っています。
困っていることを、うまく話せなくても大丈夫です。話せるところから、一緒に始めていきましょう。
あすとながまち心身クリニック 院長 加賀谷 隼輔
当院は、地域の皆さまの生涯にわたる健康維持をお手伝いする「かかりつけ医」として、次の3つを基本理念に日々の診療にあたっております。